事例内容
ドラッグストアで万引きをしようとしたところ、それに気付いて追いかけてきた店員の手に噛みつくなどして怪我をさせ、逮捕勾留された窃盗・傷害事件。起訴後に被害者側と示談が成立し、執行猶予付き判決となりました。
弁護活動
被疑者段階では被害者の方と交渉ができず、示談ができませんでした。起訴後、保釈手続を取るとともに、怪我をされた店員の方、万引被害にあった被害店舗との間で交渉を重ね、示談が成立しました。また、裁判にあたっては、情状証人として奥様と就労先の代表者の方にご本人の人柄や仕事ぶりなどをご証言いただき、執行猶予付き判決となりました。
事件解決のポイント
万引き自体は窃盗罪に該当し、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金となります(刑法235条)。ただ、本件のように万引き後に追いかけてきた店員に暴行した場合、強盗罪あるいは強盗致傷罪に問われるおそれがあります(刑法238条・236条「事後強盗」)。強盗致傷の場合には無期又は6年以上の懲役と法定刑が非常に重くなっています(刑法240条)。本件は、窃盗罪と傷害罪に分かれていましたが、暴行の内容、程度などによって判断が分かれることになります(事後強盗で不起訴となったケース)。
弁護士 清水 俊
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